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記事の中では、クラレの株価推移と見通し、業績分析、配当金、株主優待について書いています。
「クラレの株価が下落してるけど今後はどうなるの?」、「業績はいいの?配当金・優待もある?」というあなたの声に答えられる記事なのでぜひ参考にしてください!
こんにちは、投資運用歴15年のライトニング( @lightningshift9)です。
ニッチな製品を製造する化学メーカー「クラレ」。
テレビCMで高橋沙羅ちゃんを起用し、何となく知っている人もいるかと思いますが、どんなところでクラレの製品が活躍しているのかは投資家でも知らない人も多いはず。
本記事では、クラレの事業内容、業績分析を紹介しながら、今後の株価の見通しについて徹底分析します。
配当金、株主優待の面からも分析していきますので、ぜひ投資の参考にしてください。
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Contents
クラレ(3405)について
クラレはプラスチックなどを中心にケミカル製品を製造する化学メーカーです。
まずはクラレの会社概要から見てみましょう。
会社名 | 株式会社クラレ |
---|---|
本社 | 東京都千代田区大手町1-1-3 大手センタービル |
設立 | 1926(大正15)年6月24日 |
資本金 | 890億円(2019年12月末現在) |
事業内容 | 樹脂、化学品、繊維 |
クラレは元々は「倉敷絹織」として、岡山県倉敷市に化学繊維の会社として設立されました。
その後、化学繊維から人工皮革、樹脂といった化学品に幅を広げ、現在は日本だけにとどまらず、米国、欧州と世界に工場を持つ会社へと成長しました。
ニッチな化学品を製造しているので、一般消費者からするとどこに使われているかイメージがわきにくいですが、自動車、医療など様々な分野でクラレの製品が活躍しています。
クラレ(3405)の株価推移とチャート
クラレの株価推移をチャートを見ながら解説していきます。
<クラレの日足>
2019年2月~2020年4月までの日足ですが、2019年5月からは長らく1,150円~1,400円までのボックス相場となっていました。
しかし、2020年2月に発表された2019年12月期の本決算の下方修正発表もあり、日足のボックス圏を下抜けし、株価は低迷しています。
<クラレの月足>
クラレの月足を見てみると、1996年から2015年までは670円から1,500円のボックス圏にあったことがわかります。
2015年からはボックス圏を上抜けし、2017年に高値2,203円を取っています。
しかし、その後はチャイナショック、コロナショックなどもあり、足元は下落トレンドの真っ最中であり、2020年4月20日現在は1,056円の株価を付けています。
この1,056円ですが、なんとかサポートラインの上で保っている感じですが、いつ下抜けしてもおかしくないような位置となっています。
ここまで見てわかるように、クラレの株価チャートは日足レベル、月足レベルのどちらでも厳しい状態ですね。
クラレ(3405)の業績分析
クラレの業績について、損益、財務面から分析していきます。
①売上高、利益の成長(損益計算書)
クラレの2019年12月の決算では、売上高は前年比▲4.5%の5,758億円、営業利益は前期比▲17.7%の542億円となかなか厳しい内容となっています。
営業利益率は9.4%と10%を割ってしまっているので、収益力が下がっているのもイマイチです。
また、当期純利益はなんと前期比▲355億円となり、赤字に転落してしまいました。
これは米国工場で起きた火災に関して、外部委託業者から訴訟を受け、その和解金が506億円発生したことが大きく影響しています。
米国工場の火災関連については、まだ和解交渉は継続と記されているので、今後まだ和解金などの訴訟関連費用の特損が発生する可能性があり、状況は継続して注視する必要がありそうです。
最初に書いたように、本業での商売の状況を示す売上高、営業利益は両方とも前期比マイナスとなっています。
セグメント別に見ても、全セグメントがマイナスとなっており、全体的な落ち込みがうかがえます。
2019年始付近は世界経済の減速懸念が騒がれ、市況が軟化したこともあり、販売単価が悪化したこともあると全体的に影響していると思います。
また、セグメント別とはなっていますが、販売先は自動車関連が多く、自動車産業が落ち込んだことにより、クラレもその影響を受けているとも考えられます。
今後は確認すべきは、売上高、営業利益が一時的な世界経済の減速による影響なのか、それとれも継続するのかということですね。
2020年12月期に関しては、プラス成長となる予定ですが、新型コロナウイルスの影響による物流の減少などもあり、決算発表でしっかり確認していく必要があります。
また、既存製品の販売市況に左右され、業績が大きく変動しないためにも、工場の設備投資による競争力強化、新事業の立ち上げも期待されますね。
②財務内容(貸借対照表)
クラレの財務内容ですが、結論から言うと財務内容は抜群であり、何の懸念もありません。
短期的な支払能力の面から、財務内容の安全性を示す流動比率(流動資産÷流動負債)は約200%と非常に高いことがまずわかります(最低ラインは100%)
自己資本率も53.6%と非常に高く、純資産で5,385億円を保有しているので、今回の米国訴訟関連費用の506億円ですぐさまどうにかなるようなことはありませんね。
キャッシュの積み上げもしっかりなされているので、今後のポイントはやはり、工場の競争力強化、新製品の開発、ニッチな需要でマーケットシェアをり高収益を確保するといったことになりそうです。
クラレ(3405)の配当金、株主優待
クラレの配当金、株主優待は以下の内容となっています。
クラレの配当金、株主優待
- 配当金:1株当たり42円(2020年12月期予定)
- 株主優待:カタログギフトの進呈
それぞれについて詳しく見てみましょう!
①配当金
クラレでは2020年12月期には年間で1株当たり42円の配当金が支払われる予定です。
2020年4月20日の株価1,056円から考えると、配当利回りは3.9%となっており、利回りの面では魅力的な数字になっています!
例えば、100万円分のクラレ株を保有していれば、年間4万円を不労所得としてゲットできるんです!
今後の配当金の推移には留意が必要ですが、現時点では配当利回りに注目して買っても面白い株価のラインではありますね。
②株主優待
クラレでは1,000株以上保有している株主に対して、次の通りカタログギフトが進呈されます。
保有株数、保有期間 | 優待内容 |
1,000株以上、3年未満 | クラレ製品が使われている商品などから選べる3,000円相当のカタログギフト |
1,000株以上、3年以上 | クラレ製品が使われている商品などから選べる10,000円相当のカタログギフト |
1,000株保有するためには、2020年4月20日の株価1,056円で考えると約100万円が必要です。
優待利回りとしては、3,000円のカタログギフトでは0.3%、10,000円のカタログギフトでは1.0%なので、配当金とセットで考えると悪くないと思います。
クラレ(3405)の株価の今後の見通し
クラレの株価の今後の見通しですが、1,032円~1,250円のボックス圏で推移すると予想されます。
月足レベルで見ると、2017年の高値をつけてから下落トレンドになった途中であり、ここから移動平均線の傾きもまだ右肩下がりです。
ここから移動平均線が横向きになるのにも時間がかかりそうですし、株価はしばらく低迷しそうです。
下値に関しては、コロナショックでも1,050円付近で株価を保っており、配当金利回りの面からも1,000円割れには買いが入っているようですね。
値上がり益を狙うキャピタルゲインはしばらく狙うのは難しいと思うので、クラレの株を買うなら、今は配当り利回り狙いで1,000円割れで保有するのがおすすめです。
ただし、株価が1,000円を再度割れると長期的な低迷になる可能性が高くなることには留意してください。
値上がり益を狙うトレードをするのであれば、少なくとも日足のブレイクポイントである1,150円を超えてからですね。
クラレ(3405)の株価の今後の見通しのまとめ
本記事では「クラレ(3405)の株価の今後の見通し」について書きました。
クラレはプラスチック、樹脂といった化学品を製造する岡山を発祥とするメーカーです。
特損による業績の下方修正もあり、株価はしばらく低迷し、1,050円~1,250円のボックス圏で推移すると思われます。
値上がり益はしばらく期待できませんが、配当利回り3.9%は魅力的なので、配当狙いの高配当投資を行うのは面白いと思います。
ライトニング( @lightningshift9)でした。
今回紹介したファンダメンタル、テクニカル分析は、以下の記事で紹介しているおすすめ本を読むことにより身に付きました!
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